理工系出版社「(株)昭晃堂」が解散
理工系出版社の昭晃堂(東京都新宿区矢来町)が解散した。売上はここ数年1億7千万円台で推移。社員数は8名という小規模出版社でありながら、理工系に定評ある本を出版していた。
また、「東京商工リサーチ企業情報」の「経営者能力・成長性・安定性・公開性及び総合世評」(2013年)によれば、この会社の評価は100点満点中50点未満で、さらに50点未満を4段階で評価した場合、下から2番目という状況で、はっきり言って評価は良くなかった。
解散理由は現時点で不明だが、昨今の出版不況が影響していると思われる。
理工系の大学では、この会社の出版物を教科書として使用しているところもあり、影響は大きいだろう。
株式会社昭晃堂(SHOKODO Co.,Ltd.)
〒162-0805 東京都新宿区矢来町48
創立 1941年3月15日
代表 阿井國昭(代表取締役社長)
出版分野 理工学全般(特に電気・電子・情報・化学・建築・数学)
昭晃堂は阿井國藏氏(1895~1985)が興した出版社であり、創業の地は東京都渋谷区代々木初台町591*1。昭晃堂のホームページには創立が1941年となっているが、実際はこれよりも前から個人事業として出版業をしていたと思われる*2。会社化されたのが昭和38年(1963年)2月。その後、阿井國昭氏に引き継がれた。
2014年6月30日に株主総会が開かれ、解散。
2014年7月現在、清算中である。
追記(2014年7月30日現在)
なお、一部書籍は理工系出版社各社が引き受けてくれる模様。